BFN.10

2021/08/04

レコーディング初日。
札幌駅に集合した私達を、芸森の高瀬さん自ら迎えにきてくださった。

芸森スタジオは、雪に囲まれた山の中、市街地とはまた景色が違う。
年末に冬の札幌を経験しているとはいえ、広島出身のなおちゃんとヤンジーには、今回初めて、「雪の北海道」を実感してもらえたのではないか。
私達は、修学旅行生さながらに、ワイワイやりながら、現地に向かった。

スタジオでは、今日も朝一で飛んできたショウジが、既にセッティングを始めている。
河野さんとホリエさんは、マイクセッティング等の打ち合わせに余念がない。
ホームの河野音響から離れて、アシスタントも無しに初めての芸森スタジオに臨む河野さんは、いろいろと大変だろう。きっと、緊張しているに違いない。
大山監督も、今日から密着ということで、カメラマンを引き連れて、スタンバイしている。
手持ち無沙汰な我々は、部屋を見たり、館内を探検したり、思い思いに時間を過ごす。
スタジオに併設された、ロッジ風の部屋やラウンジも、とても居心地が良い。
談笑するうちに、WESSの赤間さん、札幌の音楽仲間の北さん、アキラ君、ミミちゃん等が、次々と顔を出してくれた。市内とはいえ、気軽に立ち寄れる立地ではない。ひとみちゃんの為に、わざわざ足を運んでくれたのである。あらためて、彼女は皆に愛されているのだなぁ、と実感する。

最初に録るのは、「Prussian Blue」。亡き母上への想いを歌った、心に染みる一曲である。
今回のプロジェクトのバラエティに富んだラインナップの中でも、この曲は、かなり異色だ。
まず、編成が、とてもシンプル。ドラム・ベース・ピアノのトリオに、フルートが入る。
いつもなら満載のコーラスが、一切入っていない。
そして、とてもジャズ色の濃い曲だ。

デモを渡された時、私は初め、「その道のプロ(ジャズ畑のミュージシャン)で演ってみたらどう?」と提案してみた。
私もショウジもヤンジーもロックバンド出身、ジャズなんて演ったことがない。
この曲を最もよく表現するなら、正直なところ、その方が「上手い、早い」と思ったのだ。
本物の「ジャズ」を歌う倉本ひとみを見てみたい、という気持ちもあった。
しかし、ひとみちゃんは、このメンバーでやることに拘った。
本物じゃなくていいの、エッセンスがあれば、いいのだ、と。
了解です。そうとなれば、やるしかない。

基本、せーの、の一発録り。
普段、汗だくで高速スカを叩いているショウジが、スティックをブラシに持ち替え、神妙な顔で4ビートを刻む。ヤンジーも私も、そのリズムに乗っかって、とにかく想いを込めて弾いた。

できあがった曲は、やはり「ジャズ」にはならなかったと思うが、ひとみちゃんは、「このメンバーだからこその“Prussian Blue”になった」と喜んでくれた。
これで良かったのだと思う。

この日は、もう一曲「カサブランカ」のリズムを録って、お開きとなった。
レコーディングは、まだまだ続く。

to be continued…

ヒトミィク・プロジェクト 広本 葉子

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