BFN.30

2021/12/20

「まだ歌えてるなんて、本当に奇跡です。皆さんの尽力と励まし、そして音楽の力でここまで来れたのだと思ってます。心から感謝してます。」

「余命宣告されてちょうど1年目の記念日!」と言って、ひとみちゃんからLINEが入った。
あっと言う間の1年だったようにも思えるし、電話を受けたあの日や、その後ショウジと札幌へ向かった時の事が、随分遠い記憶のような気もする。
ともあれ、あの頃には想像もできなかったくらい、ますます盛んな創作意欲を見せるひとみちゃんの姿が、まだそこに在る。そのことが有り難かった。

「Pinky」は、アキとケイゾウのアイディアをホリエさんが取りまとめ、形がみえてきた。
途中、ひとみちゃん以上の謎コードを繰り出すアキに、これは、そもそもメロディーを全く無視しているのじゃあるまいか、まさに天才にのみ許される所業!と驚いたりもしたが、(ケイゾウは、私と同じく常人だから、おかしいと思っているはずなのだが、優しいので、私みたいにズケズケと「変だよ!」と言ったりはしない。)最終的には、とても良い感じに纏まった。カッコよくなりそうだ。
昔から、Han-naのギターアレンジには一目置いていたけれど、あれが形になるまでには、いろいろと苦労があったのだろうな。二人のやり取りを見ていると、なんだか感慨深いものがあった。

9/5、6両日に行われたレコーディングは、2日で残り4曲のTDと「Proof」「Pinky」2曲のギターと歌を録る、という盛りだくさんな予定だった。
TDは前回1日で3曲しかいけなかったのに、今回4曲、そのうえ、ホリエ&ケイゾウの地獄のギター録りだ。歌入れは、ひとみちゃんの体調にも左右される。これは、到底、ムリだろう。
案の定、予定通りにはいかなかったが、休薬中ということで、ひとみちゃんの体調も良く、スタジオに入ると誰よりも生き生きとしている彼女を見ると、やはり嬉しい。
思えば、6月から月一で上京している。本当に、1年前には考えられなかったことだ。

9/10、検査結果はとりあえずキープ。セカンドラインの抗がん剤も、もう6クール目になる。
このところずっと、ギリギリの数値ではあったが、なんとか投薬できる状態のようだった。
但し、それに伴い、ますます免疫は落ちている。感染症には、より一層の注意が求められていた。

この頃、プロジェクトの方では、「バレリーナ」について、盛んにやり取りが交わされていた。
基本のリズムやコード進行は決まっているが、Dメロをどうしよう。
コードを見直そうか、何か仕掛けを作ろうか。
ギターがメインなので、再びアキとケイゾウを中心に、ひとみちゃんと私も加わり、意見を出し合う。
迷案、珍案も続出して、今振り返ると結構笑えるが、当時このやり取りを知ったら、なおちゃんは不安でいっぱいになったかもしれない。
安心してください、ちゃんと、収まるところに収まりましたよ。

「Proof」と「Pinky」のアレンジで忙しかったホリエさんは、半ばには、2曲ともラフアレンジを仕上げてきた。不摂生な生活と座り仕事が続いて、腰を痛めたようだったが、この後休む間も無く「バレリーナ」に取り掛からなくてはならない。

ひとみちゃんからは、早くも次の新曲が、送られてきていた。
こちらは、まずは、私の出番だ。

to be continued…

ヒトミィク・プロジェクト 広本 葉子

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