MV『Casablanca Tribute ver.』に寄せて By 大槻正志
2022/09/02
MV『Casablanca Tribute ver.』に寄せて
【聴く】以上にこのMVは雄弁だ。80年代から90年代にかけての『北海道のロックシーンの豊かさ』を如実に2022年に見せつけているからだ。
大人になると知り合いは増えても友達を増やすのはとても難しい。
けれどこの楽曲は、MVは、全てが友情で成り立っている。
この曲に身を委ねればその場所は北海道のロックの歴史の殿堂になる。
これは優れた音楽だけに許された『魔法』だ。
歌を唄うために生きてきた女性であるのは確かなことだけど【人を愛し人に愛されるために生きてきた女性である】と言った方がヒトミィクの人生に相応しいのだろう、と思う。
神々しいまでのこの多声のコーラスワークはどうだろう。
誰もがヒトミィクとの思い出をなぞりながら追悼しつつ、この場に呼ばれ参加できた名誉に歓びを感じ、「友達」である以上に「アーティストの顔」になって存在を誇ろうとしているようだ。
光とロマンと友情を一音に込めて、情熱と情熱の隙間から音を奏で、高らかに声を張り上げている。
だから神々しい。
誰もが知っているようにヒトミィクの声には特別な存在感がある。
声はとても強い。
しかし、『弱さの中にこそ強さと真実がある』ことを信じてもいたシンガーであっただろう。
京都ことばの “はんなり” だ。『Han-na』の語源だ。
この『カサブランカ』には宿っている。
"うた"に憑かれたヒトミィクの魂が。
"うた"に託したヒトミィクの希望が。
"うた” の求道者だったヒトミィクの欲望が。
真っ白なカサブランカは、この曲の時だけは真紅に燃えて、輝く。
大槻正志
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