BFN.35

2022/01/24

11月に入るとコロナは尚もその勢いを増し、道内各地でクラスターが発生、この事態がいつ収束するのか、全く先が見えない状況であった。
そんな中、外出への不安を人一倍抱えながらも、ひとみちゃんとアキは、今後のプロモーションに向けて動き出していた。

WESSの赤間さん(赤間敏彦さん。実は、Han-naの前身、325のパーカッショニストでもある。)には、当初から、様々なアドヴァイスを頂いていた。芸森を勧めてくれたのも、ライヴを延期するよう説得してくれたのも赤間さんだ。私やホリエさんも昔からお世話になっている、恩人である。
ようやく出来上がった音を聴いていただき、今後の相談にのってもらったと報告があった。

そして、この頃、ひとみちゃんは、その後大いに力になって頂くことになる、音楽処の石川さん、玉光堂の福井さんとも、再会を果たしている。
石川千鶴子さんは北海道のカリスマバイヤーとしてその名を馳せる、頼りになる女性。以前は玉光堂に勤務し、今は音楽処というCDショップを営んでいらっしゃる。私は残念ながら今まで御縁が無かったが、Han-na や Replica は、デビュー当時からお世話になっていたらしい。
福井憲人さんは、なんとアキの高校の同級生ということだが、今や、玉光堂で偉い人になっているそうだ。アマチュア時代から、一ファンとしても応援してくださっていたとのこと。
(ちなみに、我々世代の道産子にとって、レコード屋といえば、タワーレコードでもHMVでもTSUTAYAでもない。玉光堂である!)
お二人とも仕事の上ではかなりの凄腕とお見受けしたが、ひとみちゃんの話からは、それ以前に、音楽とアーティストへの愛に満ちた方々であることが伝わって来た。
このお二人にエールを頂いたことで、ひとみちゃんの意識は、大きく変わる。

実を言えば、それまで、ひとみちゃん自身は、プロモーションに関しては、至って消極的だったのだ。
よく、歌えるだけ歌って、あとは運任せ、別に生きてる間に売れなくても構わないしなぁ、などと口にしていた。
もちろん、元気な頃なら、話は違っていただろう。彼女のことだ、心血注いだ自分の音楽をより多くの人に聴いてもらいたい、とプランを練り、それこそ、駆けずり回っていたはずだ。
残された時間と自分の体力を考えると、ひとみちゃんとしても、そう言うしかなかったのかもしれない。
「いつかどこかの国で、偶然私の曲を耳にした誰かに、いいな、って思ってもらえれば。」
配信に託した彼女の思いだ。それは本当に素敵な事だし、その気持ちは、とてもよくわかる。

実際のところ、音楽業界は不況、CDが昔のようには売れない時代だ。
彼女自身にも、売りたい、売らなきゃ、という気持ちは無かったように思う。
しかし、自分を応援してくれる人達との再会は、そんな彼女を一変させた。
「間違ってました。すべき事をきちんとこなして軌道にのせてから散るのがアタシの役目だよね。」
責任を持って、やれることをやっていきたい、小さな花火かもしれないけれど、札幌発のムーヴメントを起こしてみせるよ。彼女の情熱に、また新たに火が付いていた。

ひとみちゃんのこの決意は、体調の悪化につれて揺れ動くこともあったが、力になってくれた方々に対する感謝の念は、最後まで、彼女の原動力になり続けていたと思う。

to be continued…

ヒトミィク・プロジェクト 広本 葉子

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