BFN.50

着いたその日に訪ねる予定だったが、前々日に出血があった為、会えたのは翌18日のことだ。 緊急輸血をするかもしれないとのことだったが、すでに体力的に厳しかったのだろう、それも見送られていた。 ひとみちゃんは、リビングに置かれたベッドの上で、半身を起こして待っていてくれた。 「来てくれてありがとう。幸せ。」 そう言って差し出された彼女の手を握った途端、絶対泣かないという私の決意は、脆くも崩れ去った。泣 … 続きを読む BFN.50